2016年01月16日

新春登山 その三

ヤビツ峠ですこし休み、軽い準備体操をして、いざ山頂をめざし登山開始です。


登山道は木の杭と丸太で整備された階段状で最初の内はけっこう登りやすいなあ、などと思いながら前を行く人に遅れまいとしつつ登ってゆきました。
しかし途中で徐々に私は置いて行かれ、遅れまいとするほど体力を失います。
こらえ切れなくなるとすぐ休憩モード、景色を楽しんでいるかのような余裕の顔を無理やり作り休むのですが、ほんとのところはそれどころではありません。
悲しいかな、心臓はバクバク、肺はゼイゼイ、しまいには足が棒のように硬くなって完全にノックアウト状態に陥りました。
もう太もももパンパン、どうにも足が上がりません。
やはり「神社の石段」!?とはわけが違いました。
登山となればこれでもかと感じるほど延々と続くキツイ登りは予想できたはずですが・・・
自分の考えの甘さかげんに意気消沈したのです。


何回目かの休憩中、ほんとにゆっくりゆっくり小さな歩幅で登ってくるひとりのオジサンがやってきました。
肩で息をしてしゃがみこんでいた私だったからでしょうか、話しかけられてしまいました。

オジサン曰く「どんなにゆっくりでもいいですから、まずは休まないで登り続けることを考えたほうがいいんですよ」
そうか!マイペースこそが一番大事なことなのか、とそのとき気付かされました。
いままで他の人のペースに無理やり合わせていたのも、とかく他の人と比較してしまい、どこか負けたくない気持ちからだったのかもしれません。
その結果がすこし登っては休憩、登っては休憩の連続・・・これでは自分から楽しく思う山登りなどできないと悟りました。

それからそのオジサンのように一歩一歩踏みしめながら登っていくと、不思議に頻繁に休憩しなくても登っていけるようになったのです。
「マイペース」、たぶんそれはマラソンを走るときも、仕事に取り組むときも、同じように大事なことで、惑わされず、自分を見失わないしっかりした自分がよい結果を出す秘訣なのかもしれません。


何人に追い越されたかなんて、そんなことはまったく気にならなくなって自分のペースで登り続けること約1時間半、やっと鳥居のところまでたどり着きました。

あともう少しで山頂・・・そこから眺めはすばらしいものでした。
西に丹沢の山々の向こうにどーんと富士山が、南に江ノ島はもちろん相模湾の先に浮かぶ大島まで、東は横浜のランドマークタワーに薄っすら房総半島まで見えます。
正月三が日のおかげでしょうか、こんなに風も無く穏やかな天気なのに空気が澄み切っているのは不思議なくらいです。
ぽかぽか陽のあたる中、コンビニで買っておいた「おにぎりとお茶」でも、自然の中で食べるとごちそうに思えました。

毎日見ている大山の姿、きっと山頂の北側からは自宅が見えるはず、と目を凝らしますがなかなか見つかりません。
どうやらそれはあまりに見通しがいいので遠くの方ばかりを見ていたからでした。
もっと目線を真下にした間近に、低い山の裾野に広がる特徴的な住宅街を発見。
もし足がグイーっと伸びたら、たった一歩で山頂から自宅まで下りられそうな、そんな不思議な光景でした。


山の植物や鳥たちも観察できる余裕の下り道、それでも行きはこんなに登ったのかと、驚いてしまうほどなかなか出発地点のヤビツ峠に着きません。
グループや夫婦連れもカップルも、下り道は会話が弾むようです。
お互いのコミニケーションをはかるには、休日たまの「登山」で過ごすのもおすすめでよいかもしれません。

もちろんひとりでも登山することで、散歩のときとは違ったことをいろいろ考えるきっかけになったり発見があって、私の今回初挑戦の登山は意味深いものとなったのでした。


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   自宅から見る「大山遠景」




posted by Tai NUMAJIRI 沼尻泰 at 20:43| 紀行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする